基底

前回、
x軸、y軸などと書いたが、
現実では右だ左だといった特別な方向はない。
そこでx軸、y軸というものを考えないと、↓ こうなる。

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目印になるのは原点 O のみ。
これでも、「矢印解釈」を行えば「足し算」も「定数倍」も遂行できる。

足し算」と「定数倍」が定義された世界のことを、線形空間という。
( ベクトル空間 という人もいる。)
※条件として、前記事で書いた性質を満たす必要がある。

矢印解釈を強調してベクトルは以下の様に表記する。

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ここではめんどいので、x→、y→、z→という書き方にする。
矢印解釈:原点 O からその位置に向かう矢印、という解釈。

 

線形空間では

・現実の空間のある側面をある水準で抽象化したもの。
  完全なコピーではない。機能縮小版。

・ゼロベクトル o→ だけが特別で、それ以外はどの矢印も対等。
  行われるのは、足し算と定数倍だけ。何もかもまっすぐ。

・「長さ」や「角度」が定義されていないことに注意。
  異なる方向のベクトルどうしで大小を比較する術はない
  長さを保って方向を変える、という操作も定義できない。
  こうした機能は「素の」線形空間では削られている。
  長さや角度が定義されているのは、内積空間という「拡張版の」線形空間

 

基準を定める

軸がなくなりすっきりしたが、特定のベクトル v→ を指定するのに、
「ここね」と指し示すしかなくなってしまった。
やはり、口頭でも伝えられるように「番地」を振る。

まず、基準となるベクトル e1→ 、e2→ と定める
下記の様に、「e1→ を 3 歩と e2→ を 4 歩」とし、
ベクトル v→ の位置を指定できる。

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つまり、
v→ = 3・e1→ + 4・e2→

 

基準となる 1 組のベクトルのことを基底
各基準何歩進むか」を座標と呼ぶ。

 

上の例では、
基底 ( e2→ 、e1→ ) に関して、
ベクトル v→ の座標は v = (4,3)T
となる。
基底               :チーム ( e2→ 、e1→) のこと。
基底ベクトル:チームメンバー、 e2→ や e1→ のこと。
※ e1 と e2 の番号間違えた。Fig  に従うなら、e2 を e1 と表記すべき。

 

基準の取り方は何通りも考えられる

座標 v = (v1, v2) T の成文値 v1, v2 は基底を変えれば変わる
表現に依存しない性質の方がより本質的。
どの基底を取るかに依存しない概念こそ、対象の本来の性質を捉えたもの。

基底の取り方に依存しない実体を表したものが矢印 v→。

但し、ベクトルを何本か持ってきて束ねれば何でも基底になる、
という訳ではない。
基底になる条件がある。

 

条件は次回。以上、書籍から。 


コラム的なものが理解しづらくなってきた。というかしてない。

--Memo--

内積は「長さ」や「角度」も計算できるのに、何故線形空間で扱わないか。

-Ans-
座標が変わると、内積も変わってしまうから。
線形代数の立場は、
座標は仮につけた番地。座標のような人為的なものには関係しない
空間自体の性質に興味がある
という立場。
座標に依存しないように内積を定めようとすると、和と定数倍だけではできなくなる。