↓ 前回の続き。
ベクトルの組 ( e1→, e2→,……en→ ) を基底と呼ぶのは、
2 つの条件を満たすときだけ。
1 .どんなベクトル v→ でも以下の形で表せる。
(x1, …, xn は任意の数 )
どの土地にも番地が付いている。という意味。
座標で話がしたいのに表せないものがあれば困る。
2 .その表し方は 1 通りだけ。
1 つの土地に番地は 1 だけ。
異なる座標 x = (x1, ……, xn) T , y = (y1, ……, yn) T を見せられた時、
実体 x→ , y→ が違うものなのか、同じものなのに 2 通りの
書き方がなされているだけなのか悩む。
2. の掘り下げ ( p18 )
・番地が異なるなら違う土地
(x1, ……, xn) T = (x'1, ……, x'n) T
なら
x1 e1→ + … + xn en→ = x'1 e1→ + … + x'n en→
・同じ土地なら番地も同じ
x1 e1→ + … + xn en→ ≠ x'1 e1→ + … + x'n en→
なら
(x1, ……, xn) T≠ (x'1, ……, x'n) T
・これをスマートに表現すると以下。
x1 e1→ + … + xn en→ = x'1 e1→ + … + x'n en→
において、 右辺を移項してまとめれば、0→ となる。
u1 = x1 - x'1、u2 = x2 - x'2 というように置き換えれば同じ。
線形結合
e1→, …, en→ に対して、何か数 u1, …, un を持っているベクトル
を
e1→, …, en→ の線形結合とよぶ。
一次結合とも呼ぶ。数 u1, …, un は線形結合の係数と呼ぶ。
結論
( e1→, …, en→ ) を基底と呼ぶのは、
e1→, …, en→ の線形結合で任意のベクトル x→ が表せ、
しかもその表し方が唯一である時。
…以上。
--Memo--
次元 = 基底ベクトルの本数 = 座標の成分数