行列の定義

結論から。
ベクトルの定義( 足し算と定数倍 )を保つ関係  を表すための記法
素直な関係を表すための便利な記法。
相乗効果や規模効果がなく単純に各要因の合計になる、という素直な関係。

 

ベクトルという「対象」が導入されたなら、
対象間の「関係」を表したい。

関係を表すために行列が導入される。

 

とりあずの定義

行列:数を長方形に並べたもの。

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サイズを明記したい時は、
2 × 2 行列
2 × 3 行列
4 × 3 行列
のように呼ぶ。

・行列なので、「行」「列」の順に明記。
    行:横の並び
    列:縦の並び

行数列数同じである行列を、正方行列という。
    n × n 行列を、n 次元正方行列と呼ぶ。

・行列 A のi j を、A の (i, j) 成分という。
    上の真ん中の例でいうと、
    (2, 1) 成分は π
    (1, 3) 成分は 1/3

    成分をいうときの順番は「行」「列」。
    成分書く時の添え字の順番も「行」「列」。

   f:id:koshinRan:20170625224245j:plain

    これを m × n 行列 A = (aij) と略記することもある。
    行列は大文字で、その成分は小文字で書く。

 

行列の足し算と定数倍

以下の様に定義する。

足し算同じサイズの行列に対して

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例:

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定数倍:任意の数 c に対して

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例:

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行列とベクトルの「積」の定義 の前に

肉を M グラム、大豆を S グラム、米を R グラム 買った。
合計いくらか。
カロリーはいくらか。

肉 1 グラム mP 円。肉 1 グラム mC カロリー。
豆 1 グラム sP 円。肉 1 グラム sC カロリー。
米 1 グラム rP 円。米 1 グラム rC カロリー。
とする。


それぞれの答えは、

※※ ↓

yP = mPM + sPS + rPR
yC = mCM + sCS + rCR

これらの式をまとめて以下のように書くとする。

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要因」である MSR
効き具合」である hogeP と hogeC とがそれぞれ 1 つにまとまった。

これが行列とベクトルの積。

 

行列とベクトルの「積」の定義

m × n 行列n 次元ベクトルに対して

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例:

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積については、以下の点に注意
行列ベクトル積はベクトルになる。

・行列の
  列数 ( 横幅 ) が「入力」の次元数、
  行数 ( 高さ ) が「出力」の次元数。

・入力の縦ベクトルを横に倒して計算する。

※※において、
要因 M, S, R から結果 yP yC が決まる際に、
相乗効果 ( セット割引 ) や規模による変化 ( 大量売り引き ) などがない
「素直」な関係。
※素直な「関数」と呼ぶ方が適切。だがひとまず「関係」で。

この「素直さ」を
定義した「ベクトルの足し算と定数倍」を保つ
と表現できる。

行列 A について、
xyz なら Ax + Ay = Az
cxy なら c(Ax) = Ay
という意味。

 

つまり行列とは、
素直な関係を表すための便利な記法。

 

 

以上。p20 ~ より。

--Memo-- p15
ベクトルは、数が並んだもの。
だが本質は、「矢印」がベクトルの実体。
数の並びはそれをある方法で表したものに過ぎない。